暖房器具にも最近は様々な機種がありますが、ヒーターを愛用するご家庭も多いです。
中でも、小さな子供がいれば「ヒーターをより安全に使いたい!」と誰もが思うもの。
ヒーターの「安全装置」や「安全規格」などのフレーズは耳にしたことがあるけれど、実際のところはどういったものなのか?
気にされている方も多いようですね。
ということで今回は
子供に安全なヒーターの選び方
子供にも安心なヒーターの安全装置って?
安全規格って何?
などについてまとめてみました。
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目次
子供に安全なヒーターの選び方
ヒーターなどの暖房器具には、その安全性を高めるための「電気用品安全法」といった基準が定められています。
ただし、安全性を高めるための対策は各メーカーに任されているというのが現実。
そのためメーカーによって対応姿勢がまちまちです。
中には利用者からすれば安全対策が十分でないと思えるようなヒーターもありますので、子供のために安全を最優先したいという人は、安全なヒーター選びがとても重要になってきます。
安心安全を望む相談者の声
国民生活センター暖房器具の安全性に関わる国民生活センターへの過去5年間の相談件数は 748件
内訳は
「やけど・低温やけど」に関するもの 71 件
「暖房中の頭痛や吐き気」「中毒」などに関するもの 38 件
「ニオイ」に関するもの 204 件~ PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)調査~
「ニオイ」は「頭痛や吐き気」にも関わってきますし、「中毒」が心配な方の問い合わせや相談も含むでしょうから、ほとんどの相談者の方は「安心・安全」が気になられていることの証だと言えますね。
安全なヒーターを選ぶときのポイント
安全柵の隙間チェック
小さい子供はときに予期せぬ行動をするものです。ヒーターの安全柵の幅が広すぎて子供の指が入るようでは危険ですし、遊んでいるときに物が入るようでは火事の心配も出てきます。
安全策の隙間はできる限り狭いものを選んでおくと安心です。
また、素材によっては安全柵が熱くなるものと熱くならないものがありますので購入前に確認しておくと良いですね。
表面温度のチェック
ヒーターで最も用心したいのは、何と言っても子供のやけど。
たとえばオイルヒーターの場合、表面温度は 低いもので 40~50℃ですが、高いものだと100℃程度まで上がります。
ヒーターの表面温度の高さと部屋を暖める勢いは完全に比例しているわけではないので、表面温度があまり高くなりすぎない機種がおすすめです。
ヒーターの発熱部分の温度チェック
電源を入れて1分もすれば、ヒーターの発熱部分は450℃~850℃になります。
これも温度が低いタイプだと300℃程度の機種もあります。
表面温度と同じく発熱部分の温度は部屋を暖める勢いにはあまり関係しませんので、できるだけ発熱部分の温度が低いタイプにしておいた方が子供のやけどや火事などのリスクを下げることができます。
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子供にも安心なヒーターの安全装置って?
ヒーターには、機種によって部屋全体を暖めるものと部屋の一部を暖めるものがあります。
機種ごとの特徴を知っておき、使用目的や使用場所に応じてヒーターを使い分けることで、安全かつ効率的に部屋を暖めることができます。
毎年、ヒーターなどの暖房器具による子供のやけどや事故は大変多いので、こうした事故を防ぐため安全を最優先した安全装置などの便利な機能のついた機種が最近増えてきています。
ご家庭の状況に応じてこれらの機能がついているものを選んでいくと良いですね。
人気の高い主な安全装置や安全機能は以下のようなものです。
チャイルドロック
子供は好奇心が旺盛でスイッチやボタンは格好のおもちゃになります。
子供が勝手に操作できないように、触っても作動しないようスイッチにロックをかけておく機能です。
念のため常にロックしておくと安心ですね。
転倒時自動運転停止機能
子供が誤って倒してしまったり、地震の大きな揺れでヒーターが倒れてしまい火事になるケースは多いです。
万が一、ヒーターが倒れたときに自動でヒーター運転停止をする機能です。
また、締め切った部屋で長時間ヒーターを使い続けることによる一酸化炭素中毒の危険を防ぐため、一定の時間が経過したら自動的に運転を停止する機能が付いた機種などもあります。
人感センサー
人の存在をセンサーで感知して、ヒーターの周囲に人がいないときには自動的に燃焼パワーを下げる機能です。
効率的にヒーターを運転させることができるので安全対策と同時に節電対策にもなります。
ヒーターの安全規格って?
「安全規格」関連が気になる方は「PSマーク表示」を知っておきましょう!
PSとは「Product Safety」の略で「製品安全」を意味しています。
製品事故を防ぐために、「製品安全4法」と呼ばれる4つの法律で使い方によって危害が発生する恐れのある製品を指定し、技術基準に適合させPSマークの表示を義務付けているんですね。
PSマークには製品の分野ごとに4種類のマーク表示がありますが、その中で暖房器具に関わるものがPSCマークとPSEマークと呼ばれる2種類です。
PSCマーク
PSCマークとは消費生活用品の安全マークで「消費生活用製品安全法」という法律に基づいて設定された安全規格です。
消費者の生命や身体に特に危害を及ぼす恐れが多いと政令で定められた製品については、国の定めた技術上の基準に適合したことを証明するPSCマークがついていないと販売できないことになっています。
乳幼児用ベッド 携帯用レーザー応用装置(レーザーポインターなど) 浴槽用温水循環器(ジェットバス・24時間風呂など) ライター |
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特定製品(6品目) |
家庭用の圧力なべ及び圧力がま 乗車用ヘルメット 登山用ロープ 石油給湯機 石油ふろがま 石油ストーブ |
PSEマーク
「電気用品安全法」という法律に基づいて設定された安全規格です。
電気用品のうち政令で定められた電気用品については、国の定めた技術上の基準に適合した証となるPSEマークがないと販売できないことになっています。
(116品目) |
差込みプラグ / コンセント / 延長コードセット / 電気便座 / 電気温水器 / 電気ポンプ / 自動販売機 / 電熱式・電動式おもちゃ / 電気マッサージ器 / 直流電源装置(ACアダプター) / 携帯発電機など |
電気用品(341品目) |
電気カーペット / 電気毛布 / 電気こたつ / 電気ストーブ / 電子レンジ / 電気冷蔵庫 / 扇風機 / 換気扇 / 温風暖房機 / 空気清浄機 / 電気掃除機 / 電気洗濯機 / 電気乾燥機 / LED電灯器具 / テレビ受信機 / リチウムイオン蓄電池など |
寒い冬を暖かく快適に過ごすためにヒーターなどの暖房器具は大変貴重な存在ですが、「安心・安全」が大前提ですよね。
特に小さなお子様のおられるご家庭は、事故のリスクが低い上手なヒーター選びが重要です。
少しでも参考になりましたら幸いです。
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